なおこうについて

生い立ち～決意

こんにちは。有限会社なおこう代表の原口です。

父は大工、母は手伝い、昔ながらの大工の家に生を受けました。借家の隅に工場があり、いつも木の香り、カンナくずまみれの工場、職人である父のガサガサとした手で触られるのが子供ながらに苦手でした。私自身、父となり、今思えば頑張ってくれていたことが痛いほどわかるのですが、当時よそのお父さんは、日曜日になると子供をどこか連れて行ってくれたり、遊んでくれたようでしたが、うちに関しては、土日関係なく仕事に打ち込んでいたように思います。まだ幼い当時、乗用車というものに乗ったことがなくどこへ行くのにも、父のエアコンの付いていない軽トラックに乗り、母の買い物についていくのが唯一の楽しみでした。

月日は流れ、地元の学校を卒業し、家業の影響もあり、建築の道を志すため東京の学校へ。卒業後、都内の設計事務所勤務を経て、地元の設計事務所、建築会社へ。どの会社の皆様にも大変お世話になりました。

ですが、色々な現場を見る中で、どうしても拭いきれない思いが芽生えました。それは「なんでこんなにもお客様の想いが現場に反映されないんだろう」

当時、いかにこの建築業界が会社側都合で運営されているか目の当たりにしました。若かった私は、上司にも反論しましたが、聞く耳も持たれませんでした。

悔しさで夜も眠れず、まわりの反対もありましたが「お客様の理想をカタチにすることが本来の姿では」という思いで独立したのが「なおこう」創業のきっかけです。

なおこうの由来

ちなみに最近、よく聞かれる「なおこう」という一風変わった会社名の由来ですが、お客様の大切なお家。わたくし「なおたか」が一軒、一軒、目を配る「こうむてん」という想いと自身の名前を使うことでの覚悟をあらわした結果、この名前で活動を始めました。

創業

創業してしばらくは、リフォーム、増改築を主に事業をしていました。名も売れていない若造にお声掛けいただけることが何よりもありがたく、昼夜問わず、仕事に明け暮れていました。そのお客様の中から、初めて新築工事のご依頼をいただいたのが注文住宅をさせていただくきっかけとなり、現在までの事業の足どりとなっています。

お客様の家は建てさせていただいていましたが、当の本人はというと家族とアパート住まいでした。いつかは自分の家が欲しかったこと、この仕事をさせていただいているのに「自分が家を持っていないのに、本当に家が欲しいお客様の気持ちが理解できるわけがない」その想いで自身の家の計画を始めました。

計画は進めてみたものの、今まで仕事としてのみ建物に接していたことに深く反省したことと同時に、家を建てるということがお客様の立場からすると、いかに大変かということを痛感しました。

お金のことはもちろん、住宅ローンの経験、土地のことなど、お客様の立場に立って初めて得られる経験でしたが、あらゆることがうまく進まず遠くを眺める日々が続いたことを今でも思い出されます。現在では住宅ローンのことなどで相談いただき、お手伝いをさせていただいていますが、ここだけの話、一番むずかしかった案件が私自身のことだったように思います。ですが、私自身の経験を通じて良いことも悪いこともお伝えできていることが他ではない強みかもしれません。

本当に大切なこととは

繰り返しになりますが、独立するまで設計事務所にお世話になり、建設会社では現場監督もし、様々な現場を見てきました。
その時からずっと感じていたことは
「なぜ新築住宅ってこんなに高いんだろう？」
「なぜ住む人にとって大切なところが現場に伝わらないんだろう？」
という疑問でした。それは、住む人と家づくりの現場の間に入る人の数と距離かと思います。

いろんな会社があって、工法、デザイン、特徴、どれもいいように思え、結局、何が正しいのかわからなくなって・・・ちょっと待ってください。

あなたにとって本当に大切なことは？
豪華なモデルルーム？
きれいなパンフレット・カタログ？
立て板に水で言葉上手に説明だけしてくれる営業マン？

残念ながら、どれも当社にはございません。
本当に家づくりにおいて大切なことは「安心して住める家」であり「住む人の理想が込められていること」であり、そのうえでの「家族が暮らし始めてからの生活」だと考えます。

当社と建てる家は「まっすぐ帰りたくなる家。」この街の家に帰る、わたしたちと建てる家です。
広いリビング、階段、大きな窓、ウッドデッキ…
造り手とそこに住む「あなた」が楽しみながら一緒につくるのですから、笑顔でスタートしましょう。

家づくりは大変なこともあるかと思いますが家族の「おかえり」の声ですべて報われます。

ご縁いただいた皆様の家づくりが成功しますように。