「ハーフリノベーション」という、住まいの改修方法をご存じでしょうか。そもそも「リノベーション」とは、もともとの住まいをさらに快適な空間にするために、設計を見直すことです。フルリノベーションが住まい全体を改修します。それに対しハーフリノベーションは、必要度の高い空間を優先的に改修することを指します。
今回はハーフリノベーションでできることや、おすすめの人について解説しましょう。
ハーフリノベーションのメリット
ハーフリノベーションはフルリノベーションに比べて、どういったことがメリットなのでしょうか。
ライフスタイルに合わせて住まいが変えられる
ハーフリノベーションはその時々のライフスタイルに合わせ、最適な空間に見直せます。
- 家族が集まるリビングを広くしたい
- 家族構成が変わったので使わない部屋を有効利用したい
- 部屋を区切ってプライベート空間をつくりたい
- 寝室とトイレを近くしたい
- キッチンの向きを変えたい
このような希望があるなら、間取りを変更できます。子どもが巣立って使わない部屋ができたり、高齢になってバリアフリーが必要になったりするでしょう。ライフステージに応じて空間を変えられるのが、ハーフリノベーションのメリットです。
間取りの変更は柱を抜いたり、他の箇所で補強したりする必要があり、専門的な知識が必要です。じっくり相談しながら、現在のニーズに合った間取りを検討していきます。
コストを抑えられる
ハーフリノベーションはフルリノベーションに比べて、施工費が低く抑えられます。必要な部分から優先的にリノベーションを検討していくことで、予算を調整可能です。
またハーフリノベーションは仮住まいをせず、そこに住みながら工事ができる場合もあります。仮住まいが必要な工事であっても、フルリノベーションと比べ工期が短いのです。施工時にかかる仮住まいの費用が少なく済むのも、コストが抑えられる理由のひとつです。
長く住み続けられる住まいづくりのためにできること
最近は「人生100年時代」という単語をよく耳にするでしょう。とくに長寿の国である日本においては、長生きする可能性を考慮した人生設計を立て、長く住み続けられる住まいづくりが必要です。
建物により施工できる範囲の条件が異なります。しかしハーフリノベーションでは災害に備え、健康に配慮した改修工事が可能です。
耐震補強工事
地震はいつどこで起きるか分かりません。そこで耐震補強への関心が高まっています。耐震補強工事は1階のみのハーフリノベーションでも可能です。柱や基礎部分を残し壁は取り壊したのちに、フルリノベーションと変わらない工事をして耐震性を保てます。
家全体を改修できなくても、1階だけ補強するだけでも安全になります。耐震診断や耐震工事に対しては補助制度があるのです。自治体によって、対象の建物や補助が受けられる金額は変わります。利用する前に相談してみましょう。日本はとくに地震の多い国です。地震に対する備えは必須といえるでしょう。
断熱工事
家の中の寒暖対策は健康増進や、過ごしにくい季節を快適に過ごすためにも重要です。近年の真夏の気温上昇はすさまじく、毎年熱中症で病院へ搬送されたり亡くなられたりするニュースを、耳にする機会も多くなりました。
冬は急激な温度変化による、ヒートショックがあります。ヒートショックとは部屋の急激な温度変化により、血圧が急激に変動してしまうことです。とくにご高齢者は冬の寒い時期、ヒートショックにより健康被害が生じ命を落とす方も多くいます。
また断熱工事は省エネルギー効果があり、CO2削減にもなるので環境問題を考えるうえでも大切です。断熱性の悪い住宅はエアコンの効きが悪く、光熱費も高くなります。断熱工事は節電対策になるので、コストパフォーマンスの観点からも、考えておきたい改修工事です。温度差を改善し結露が発生しにくくなると、カビやシロアリの発生を防げるため、腐食で家が傷む現象も抑えられます。
バリアフリー工事
ハーフリノベーションはバリアフリー工事も可能です。段差を解消する・手すりを設置する、ドアを引き戸にするなどの工事は、高齢になっても暮らしやすい環境に整えられます。
これらの工事は介護保険制度の住宅改修サービスを、利用できる場合があります。介護保険を申請している方は、居宅介護支援事業所のケアマネージャーに相談してみてください。
まとめ
ハーフリノベーションは、コストを抑えながら必要な空間だけを優先的にリノベーションできるのが、最大のメリットです。新築購入やフルリノベーションまでは、踏み切れないかもしれません。しかし今の生活環境に合わせてこれからも長く住み続けるため、お家づくりをしたいとお考えの方もいるでしょう。その際はハーフリノベーションが選択肢のひとつになります。
ライフスタイルに合わせた住まいの見直しをお考えの方は、ぜひともお気軽に「有限会社なおこう」までご相談ください。住み心地のいい家づくりをお手伝いさせていただきますので、まずは一度お問い合わせください。