人生で最も重要な買い物とされるマイホーム。しかし、一生に一度しか経験しないため、多くの人が初心者として不安を感じています。「結局、いくらかかるのか分からない」という疑問がありますよね。そこで、新築一戸建てを購入する際にかかる基本的な費用を詳しく解説します。具体的には、どの部分にどれくらいの費用がかかるのか、ムダを削減しながら理想の家を手に入れる方法などをご紹介します。
一軒家を購入するときにかかる費用の内訳は?
建築費
建築費には、主に本体工事費や別途工事費が含まれます。
本体工事費は、一軒家を建てるために必要な基礎工事、外装工事、内装仕上げ工事、住宅機器設備工事など、すべての建築に関連する費用を指します。ハウスメーカーが提示する「坪単価」は、通常この本体工事費を示しています。
別途工事費には外構工事費や解体工事費などが含まれ、全体の建築費の約2割を占めます。生活に必要な最低限の工事は、別途工事費に含まれているため、見積もり書を確認する際には内訳を詳しく確認しましょう。
諸費用
諸費用は、一軒家を取得する際の不動産手続きに関する費用を指し、建築確認申請費や登記費用、住宅ローンに関連する保険料などが含まれます。諸費用だけでも数百万円かかる場合があり、自己資金が一定程度必要です。諸費用の目安は、物件価格を基にすると、建売住宅の場合は物件価格の6~9%、注文住宅の場合は本体工事費の約10%が一般的です。
土地代
土地代は、主に土地に関連する費用を指します。土地代の主な要素は土地の購入費用であり、その他にも地盤調査費用や地盤改良費用が発生する場合があります。土地代はエリアごとに価格相場が異なるため、取引価格などを基に相場を調査する必要があります。
早めに土地の値段を確認する
注文住宅では、まず土地を購入してから家を建てるため、土地の価格は明確に分かります。しかし、建売住宅では価格に土地代が含まれているため、土地代がどれくらいなのかが分からないこともあります。しかし、「土地代が不透明で心配だな」と感じる必要はありません。なぜなら、担当者に尋ねてみれば教えてくれるからです。
もちろん、聞かなくても契約時には内訳が明示され、税金も土地代と建物代は別に算出されます。「聞き忘れてしまった」という心配も無用です。
借地権と呼ばれる制度も存在します。これは、いずれは地主に土地を返還しなければならないもので、価格が安く、税金がかからないというメリットがあります。一方で、地代がかかり、銀行融資が難しく、リフォームにも制約がある(地主の許可が必要)などのデメリットも考えられます。明確に記載されている購入時の情報でも見落とすことがあるため、注意が必要です。
一軒家用の土地を購入する際は付帯工事費に注意
土地の状態には様々な要因が影響しますが、一軒家の土地代には購入費以外にもさまざまな関連費用がかかることがあります。
例えば、土地の地盤が柔らかい場合、近くに川や海がある場合などは、住宅を建てるために地盤改良工事が必要になります。特に、標高の低い土地ほど地盤が弱いことがあります。地盤の状態を把握するためには、地盤調査が重要です。地盤調査費は5万~10万円程度で、地盤改良工事には50万円以上かかる場合があります。
また、土地に高低差がある場合は、盛土を行い擁壁を設置する造成工事が必要です。
もし下水設備が不足していたり、本管が古い場合は、引込工事が追加で必要になります。付帯工事が必要な場合は、それに伴う費用も発生しますので、土地購入前にしっかりと確認しましょう。
土地の地盤の柔らかさや高低差は、価格だけでなく防災の観点からも重要です。事前にハザードマップも確認しておくことがおすすめです。
「坪単価」は重要な指標ではあるが注意も必要
建築費を比較する際によく使われるのが「坪単価」です。これは、建物の本体価格を建物の坪数で割ったもので、例えば、建坪50坪の建物を2千万円で作れば、坪単価は40万円になります。ここで注意するのは、土地の広さではなく、建物全体の延べ床の坪数で割ることがポイントです。
ただし、坪単価の算出には明確なルールがなく、ハウスメーカーや工務店によって異なります。面積が大きいほど坪単価が安くなることもあり、通常であれば延べ床に含まれない部分を含めている場合もあります。複数の業者を比較する際には、これらの詳細を確認することが重要です。特にローコスト住宅は低価格で家を持てることを特徴としていますが、坪単価25万円程度から始まることもあるため、比較時には慎重になりましょう。
注文住宅や大手のハウスメーカーは、こだわりやグレードの高さから高額な坪単価となる傾向があります。坪単価80万円以上、大手では100万円以上とされています。ただし、建設費の一部が高額な販売管理費になることもあるため、価格が高い理由を理解することが重要です。
一般的に、大手メーカーと同じグレードの家を地方の中堅メーカーや工務店が建てると、建設費は7~8割程度になります。賢い買い物をするためには、この点を理解しておくことが大切です。
建売住宅の場合、雨戸やカーテンレール、照明器具は家を購入後に設置工事が必要な場合があります。特にローコスト住宅などは坪単価にこれらが含まれないことがあるので、購入前に確認が必要です。
坪単価は重要な指標でありながら、柔軟な要素も含むため、目安として理解することが良いでしょう。
まとめ
新しく土地を手に入れ、一軒家を建てるときは、特に土地代に気を付ける必要があります。地域によっては、土地代が家づくりの予算で大きなウエイトを占め、時には数千万円にも上ることがあります。土地の購入費や地盤改良工事など、土地に関連する費用も忘れずに考慮し、事前にしっかりと資金計画を立てましょう。
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