長期優良住宅のメリットとは?認定を受ける方法もご紹介

2009年(平成21年)6月から設けられた長期優良住宅ですが、一般的な住宅と比べ、優れた部分が多くあります。しかし「長期優良住宅の具体的な内容を知りたい」など、具体的に知らない方もいるでしょう。そこで今回は、長期優良住宅のメリットと長期優良住宅の認定を受ける方法について解説します。

長期優良住宅のメリット

長期優良住宅とは?

長期優良住宅とは「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」に規定された一定の要件を満たした場合に認定される住宅です。特徴としては、主に耐震性が高く、省エネで環境に優しい、バリアフリーで介護や子育てがしやすいなどがあります。

長期優良住宅のメリットとは?

・控除・減税
長期優良住宅には、税金の控除・減税が受けられます。
住宅ローン控除(減税)の控除額上限は、35万円です。一般住宅と比べ年間で約15万円の差があります。

・不動産取得税
長期優良住宅の控除額は1,300万円に拡大されます。一般的な住宅では1,200万円です。

・登録免許税
保存登記0.1、移転登記0.2%です。一般住宅では保存登記 0.15%、移転登記は0.3%です。
住宅の評価額を3,000万円として算出すると、以下のとおりです。

一般住宅(保存登記):3,000万円 × 0.15% =4.5 万円
長期優良住宅(保存登記):3,000万円 × 0.1% =3 万円

・固定資産税
固定資産税は3年間1/2に軽減されますが、長期優良住宅であれば、軽減期間5年に延長されます。

・投資型減税
最大65万円を所得税から控除できます。

・贈与税
不動産購入資金を親から援助してもらった場合には、1,500万円までは贈与税非課税となります。

デメリットは?

・費用の増加
長期優良住宅にするには、設備の仕様変更、書類申請等で費用負担が増加します。

・良さを実感できない
実際に住まわれてから、費用をかけた分「いい家に住んでいるな」という実感はありません。住宅を長きに渡り価値を保っていこうという主旨で始まった制度ですが、中古になった場合、買われる方が「長期優良住宅だから」という理由で他の物件より高価な中古を選択されるとは考えにくいですし、中古を買われる方は1円でも安いほうが選択肢に入るかと思います。

長期優良住宅の認定を受ける方法

認定を受けるには、登録住宅性能評価機関に技術審査を受ける必要があります。
長期優良住宅の戸建て住宅は、以下のような評価基準となっています。

・劣化性:数世代にわたり住宅の構造躯体が使用できる
・耐震性:極めて稀に発生する地震に対し、損傷レベルの低減を図る
・省エネルギー対策:必要な断熱性能等の省エネルギー性能が確保されている
・住戸面積:良好な居住水準を確保するために必要な規模
・居住環境への配慮:良好な景観形成、居住環境の維持向上に配慮されている
・維持保全計画:定期的な点検・補修等の計画が策定されている
・維持管理・更新の容易性:内装・設備について維持管理を容易に行うために必要な措置が講じられている


適合証を受けることができたら、必要書類を準備し、所管行政庁に認定を申請します。

とはいえ、実際は長期優良住宅を提供している建築会社や工務店が基準を満たすように設計、施工を行うため、お客様が必ずしも完全に理解している必要はございません。

まとめ

長期優良住宅とは「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」に規定された一定の要件を満たした場合に認定される住宅です。長期優良住宅のメリットは、控除・減税、軽減期間の延長、非課税額の拡大などがあります。認定を受けるには、登録住宅性能評価機関に技術審査を受ける必要があります。長期優良住宅をご検討中の方は、お気軽に当社までご相談ください。