木造住宅の耐震性は?木造住宅のメリットについて解説します

木造住宅は鉄骨よりも強度が低いと思われがちですが、耐震性の高い木造住宅は多くあります。この記事では木造住宅の耐震性とメリットについて解説します。

木造住宅の耐震性

総務省総計局によると、平成20年時点での住宅における木造住宅シェアは58.9%と、実に6割近くの割合を占めていることが分かります。これにより、母数の多い木造住宅に対して当然安全基準も厳しく設定されており、その結果耐震性能が高い木造住宅が供給されるようになっています。このことを踏まえ、ここでは耐震性の高い木造住宅を建てるためのポイントについて解説します。

(引用サイト:2-1 住宅の種類,建て方及び構造

基礎

基礎は建物と土地の間に設置される構造物で、家の重量を支える重要な部分ですが、基礎の強度を強くすることで耐震性能がアップします。そして、もっとも耐震性が強い基礎はベタ基礎と言われており、土地と建物を「面」で捉え圧力をバランスよく受け止めることができます。そのため、地震のように建物を揺らすような力に対してしっかり抵抗することができます。

建物の重量

建物の重量を軽くすることで地震に対して強くなります。何故なら建物が重いとその分垂直方向への力が大きくなり、倒壊のリスクが増すからです。そのため、鉄骨よりも軽い木造は地震に強いといえるでしょう。

壁と床

壁は耐力壁、床はテクノストラクチャー工法という厚みを増した床材を取り入れることでどちらにおいても強度をアップさせることができます。ベタ基礎と建物の軽量化が垂直方向への対策であれば、耐力壁と強度の高い床は水平方向への力に対抗できます。このように、全方向の力に対策することで耐震性能を向上させることができます。

木造住宅のメリット

木造住宅のメリットは次の2つです。どちらについても鉄骨との比較におけるメリットとなるため、家づくりを検討する際にはしっかり確認しましょう。

低コスト

鉄骨よりも材料費が安くなる木造住宅は、家づくりの総額を抑えることができます。そのため、予算を抑えた家を建てたい場合はまず木造住宅から検討しましょう。

火災に強い

鉄骨と木造を比較した際、意外かもしれませんが木造の方が火災に強いと言われています。鉄骨は燃えにくいですが熱に弱く、倒壊するリスクがあります。一方、木造は燃えやすいですが炭化することで燃えにくくなり、中心部まで燃えるにはかなりの時間を要します。そのため、万が一火事が発生した場合には木造住宅の方が逃げる時間を確保できるということになります。

まとめ

今回は、木造住宅の耐震性とメリットをみてきました。意外に思うかもしれませんが、木造住宅の耐震性は構造次第では高くなります。そのほかにも木造住宅はメリットも多く、日本では多く建築されている構造です。家づくりを検討する際には、なんとなくで木造住宅を選ぶのではなく、木造住宅の特徴やメリットを理解した上で検討すると、安心して家づくりを進められます。