片流れ屋根とは、屋根の最も高い位置が中央ではなく、端に寄っているタイプの屋根です。
一般的な屋根とは違う点が多いため、片流れ屋根を採用する際にはこの章で解説するポイントを押さえておきましょう。
この記事では、片流れ屋根のメリットと選ぶ際のポイントについて、解説します。
平屋で人気の片流れ屋根のメリット
平屋を建築する際、片流れ屋根を選ぶ人も多いですが、どのようなメリットがあるのでしょうか。
この章では3つのメリットを取り上げて、詳しく解説します。
太陽光発電の発電量が増える
片流れ屋根は向かせたい方向の屋根面積を大きくすることができるため、効果的な太陽光発電にすることができます。
そのため、太陽光発電によってランニングコストを下げたい人には、片流れ屋根はおすすめです。
屋根裏空間が広くなる
片方が高くなる片流れ屋根は、屋根の最も高い部分に広い屋根裏スペースを設けることができ、収納が課題になりやすい平屋に取っては非常に便利な空間となるでしょう。
建築コストが安い
シンプルな形状の片流れ屋根は建材が少なくなり、その結果建築コストは他の屋根形状に比べて安くなるでしょう。
そのため、注文住宅の総額を下げたい人は、片流れ屋根を検討しましょう。
片流れ屋根にする際に気を付けるべき点
メリットが多い片流れ屋根ですが、採用する際には注意点もあります。
そこで、片流れ屋根を検討する際にはこの章で解説するポイントを事前にチェックしましょう。
1つめは、樋の詰まりに注意することです。
片流れ屋根は雨水を流す樋が1つしかないため、木の葉などで詰まってしまうと雨水が溢れてしまい、予想外の場所から流れてしまうこともあります。
このようなことにならないためにも、定期的に掃除をする必要があります。
2つめは、見た目がイメージ通りかという点について注意することです。
片流れ屋根は勾配によって家の外観イメージが変わります。
たとえば、スタイリッシュな雰囲気にしたい場合には急勾配にし、逆に緩やかにすれば穏やかな外観イメージとなります。
そのため、イメージ通りの外観になっているかどうかを、図面でしっかりチェックしましょう。
まとめ
片流れ屋根を平屋で採用することにはメリットも多く、おしゃれな外観イメージになることから人気の屋根形状といえます。
しかし、少し勾配を変えるだけで屋根裏の広さや外観イメージが変わるため、設計段階のチェックが重要となるでしょう。